しじみのオルニチンパワー

国内のしじみの産地

サプリメントや健康食品としても利用されることが多くなったしじみ。古くから健康に良いとされ、庶民の健康食、日本人のソウルフードともいえるしじみは、今では国内での漁獲量が減少しつつあり貴重な食材となっています。

海外からの輸入が多くなっている外国産しじみと国内産しじみにはどのような違いや特徴があるのでしょうか? 日本産しじみについて探っていきたいと思います。

国内産のしじみはどこで獲れるのか?

日本で獲れるしじみは年間およそ1万トン。そのうち4割にあたる4千トンが島根県の宍道湖で獲られています。日本産のしじみの漁獲量のトップは島根・宍道湖産のしじみなのです。

水の都といわれる島根県・松江。宍道湖と中海が広がり、豊富な魚介類が水揚げされる山陰地方の中心地です。

宍道湖のしじみは古くは縄文・弥生時代から食されていたようです。昔は「しじみは獲っても獲っても沸いてくる」といわれ豊かな収穫がありましたが、今では環境や気候の変化、漁場の埋め立てなどによって水揚げが減少傾向にあるようです。

なお、2016年度の国内産のしじみの産地と漁獲量をあげると次のようになります。

1位 島根県 4,17t
2位 青森県 3,147t
3位 北海道  928t
4位 茨城県  495t
5位 東京都  381t

このように島根県を筆頭に青森県などでの漁獲量が多いのですが、5位に東京都がランクインしているのは意外かもしれません。東京湾では江戸時代から続くしじみの漁場があり、今でも佃煮の製造が盛んな地域があります。しじみの佃煮はご飯のお供や珍味、おみやげなどとしても高い人気があります。

国内産のしじみと外国産のしじみの違いとは?

国内で獲れるしじみの99%はヤマトシジミと呼ばれる種類です。ヤマトシジミは比較的サイズが大きく、なかにはアサリと同じような大きさのものも獲れるそうです。

外国産のしじみの輸入国は、中国、韓国、ロシアなどがあげられます。外国産のしじみは輸入に時間がかかり鮮度の面で国産には劣るため、そのまま食べるというよりも加工食品やサプリメントの原料としても使われることが多いようです。ただ、値段が安価に抑えられる点は外国産のほうが有利といえるかもしれません。

栄養面においては、国内産のしじみのほうがアミノ酸やミネラルの含有量が高く、これは宍道湖など日本の汽水域(海水と淡水が混じり合う水域)にミネラルが豊富に存在することが理由と考えられます。

しじみを調理する時のポイントは?

しじみは砂の中に住んでいるため泥抜きしてから食べる必要があります。スーパーなどで販売あれている食用しじみは砂抜きされたものが多いようですが、できるだけ自分でも砂抜きをしてから調理することをお奨めします。

砂抜きをする場合、真水を使って砂抜きをする人が多いのですが、これではしじみの旨み成分が水に溶け出し旨みが逃げてしまいます。

1リットル中に約10gの塩入れた塩水(海水の3分の1の濃度)を使えば、旨みを逃がさずに砂抜きができます。

また、砂抜きをする時はボールなどに完全に浸すのではなく、浅めの皿などの容器を使いしじみが半分くらい空気に触れるようにしたほうが良いようです。これはアサリが酸欠にならないようにすることで鮮度や味が落ちないようにするためです。

さらに、砂抜きする水(塩水)をこまめに変えることで、水に出てくる汚れをしじみが再び吸わないようにすることができます。

また、しじみには夏は“土用しじみ”、冬は“寒しじみ”といわれる旬があります。旬のしじみは味も良く栄養価も高くなるので、できるだけ旬のしじみを使ったほうが美味しくいただけます。

しじみは冷凍すると栄養価が上がる!?

青森県水産技術センターによると、しじみを冷凍することでオルニチンの量が8倍に増えるということです。

この理由はオルニチンはアミノ酸の一種でいくつかのアミノ酸が結合したペプチドという形でしじみに存在しますが、冷凍することでペプチドが壊れオルニチンの分子が抽出しやすくなるからだと考えられます。

しじみを冷凍で保存すれば使い勝手も良く、摂取するオルニチン量が増えるのであれば、一石二鳥といえますね。

料理のレシピを紹介するネットサイトなどでは、しじみを使った料理がたくさん掲載されています。

日本の伝統食材しじみが持つ健康への効果と美味しさを、もう一度見直してみてはいかがでしょうか?

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